この施設は、元々熊谷陸軍飛行学校桶川分教場として1937年に竣工し、終戦間際の1945年2月まで使用されていたものです。
しかし戦況の悪化から、その後は特攻隊の訓練施設として使用され、そして終戦を迎えます。
祈念館は、桶川市が極力当時の施設を再現する形で修復/復元したもので、2020年8月に開館しました。
上の写真に写っているのは、兵舎棟です。
ここは、内部を見学できます。
受付で記帳し、検温を受けてからスリッパに履き替えて廊下を進みます。
ここは、寝室を復元した部屋です。
この写真を撮っていて、一番気になったのは、特攻に行く青年たちが「どんな思いでこの天井を見つめていたのだろう」という事でした。
気が付けば、そんな独り言を呟きながら、天井が綺麗に映る様に、何度も何度もシャッターを切っていました。
この隣の部屋には、特攻に行く青年たちの資料が展示されています。
少し見難いですが掲載します。
特攻に行くために、ここ桶川の上空を旋回し、家族に別れを告げたと。
この青空を、家族はどんな思いで見上げていたのだろう。
僅か76年前の出来事です。
展示されている資料の中には、家族に宛てた遺書も残されています。
写真には収めていません。
是非、ご自分の目でお確かめ下さい。
これが、戦争の現実です。
この施設を見て、どこかに似ていると思い、過去の写真を見返してみました。
以前、バックパックのひとり旅で訪問した哈爾濱(ハルビン)にある731部隊の遺構「侵華日軍731部隊罪証陳列館」に似ている様に思います。
桶川飛行学校平和祈念館にも、朽ちた建物跡がありました。
我々がしなければいけない事は、この歴史の記録をいつまでも残すことだと思います。