東京写真部

(旧 上海写真部)

湯の花トンネルの悲劇

f:id:hiro2003t:20200810132631j:plain

もう直ぐ終戦記念日ですが、75年前の8月5日を振り返ってみます。

1945年の8月5日です。

終戦間近のこの日、中央線浅川駅(現在の高尾駅)を出発し長野に向かっていた下り419列車は、湯の花トンネルに差し掛かったところでアメリカ軍の機銃掃射を受けてしまいます。

※湯の花トンネルは高尾駅を出て、約3kmの地点にあります。

この銃撃で65名以上の方が亡くなり、130名以上の方が負傷したと記されていますが、戦時中のため正確な記録が無い様です。

上の写真、このトンネルの煉瓦部分にコンクリートで補修された部分がいくつかありますが、その時の機銃掃射の跡だと伝えられています。

 

1992年には、慰霊碑が建立されています。

f:id:hiro2003t:20200810132608j:plain

この碑文を見ると、若くして亡くなった方が多いことが分かります。

 

銃撃され亡くなった方の遺体や、負傷者は付近にあるこの建物に収容された様です。

f:id:hiro2003t:20200810132619j:plain

一握りの人間の欲望から始まった戦争の悲劇はこんなところにも残っています。

「彼国(かのくに)」の権力者の身勝手な欲望がこれ以上肥大化しないことを祈るばかりです。

同時に、我々日本人が「終戦記念日」としている8月15日は、アジア各国では日本の侵略統治から解放された「解放記念日」となっていることも忘れてはなりません。

※写真は本日(8/10)早朝に撮影したものです。